アイドリングがハンチングする原因はISCVの品質?
回転数が1000〜2000回転の間で上がったり下がったりしているので見てほしいとのこと。
搬送車で引取に行くと確かに1000〜2000回転の間でハンチングしていた。
経験からスロットルをバイパスするエアの調整が出来ずにアイドル接点ONで回転数が上がりすぎたときに起こる燃料カットの規則的なハンチングかなと思ったが、それほど回転数が上がってるようにも感じなかった。
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アイドリングがハンチングする原因は?
まずアイドリングがハンチングする考えられる原因箇所を挙げてみます
・エアクリーナーの詰まり
・エアフロセンサーの汚れ・不具合
・二次エア吸い込み(吸気系統にヒビ・割れ)
・プラグの磨耗、かぶり
・スロットルの汚れ、隙間、ワイヤー調整不良
・スロットルポジションセンサーの不良
・ISCバルブの汚れ・固着・不具合
・水温センサーの不良、接触不良
・O2センサーの不良
・ECUの不具合
センサー系と制御系に、だいたい分かれますが、多くはありません。
スキャンツールで調べる
考えられるところを1つ1つ調べるのも効率も悪いので、まずはスキャンツールで調べます。
スキャンツールで調べるとコード55. ISCVサーボと出てきました。
スロットルスイッチも疑いましたが異常はなさそう。
しかし、そのうちハンチングが収まってしまい、ダイアグノーシスを消去すると正常になってしまった。
こうなると、やっかいだ。
ただコードでISCVと出てるので今回は思い切って外してなかを見てみた。
原因はISCVの品質?
すると、樹脂製のギアが入っていてバルブの破片が出てきた。
原因は、この樹脂製の部品が破損したのとのようだった。
この車種はよくある症状でまたかという感じでしたが、バラしてみたのは初めてで原因が詳しく見えた。
しかし、なぜ劣化し易い樹脂製のパーツをつかうのかが非常に疑問である。
コストカットの為だとは思うがこの部品を樹脂製にして数グラムを浮かせたとしても派手なエアロパーツやエンジンカバーをつけたのでは、何の意味もないと思う。
ましてや、ホイールバランスのウエイトでもマイナスになってしまう。
さらに、この部品新品で約3万もする。
簡単に出せる金額ではない。
届いた新品のISCVを確認したら、何とガスケットがついておらず別売りとのこと。
挙げ句の果てに、スロットルから古いISCVを外そうとしたら、安そうなプラスネジを使っているため全部ネジ山がつぶれてしまった。
ネジは新品がはいっていたが、六角ボルトなど材質のよいものにすべきと思いました。
結局、古いネジを外すのにタガネを使ったがISCVボディは割れてしまった。
交換後、ダイアグノーシスも正常になりハンチングもおさまっているので完治したと判断し引き渡し。
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修理を終えて
正直、品質を考えると納得がいかない。
このメーカーの新技術だった燃料直接噴射エンジン。
派手な新技術に没頭するよりも、もっと基本的なことに目を向けた方がいいのではないか。
いかに華麗に見える新技術でも、ほんとうによいもの以外はすぐにメッキがはがれてしまう。
このエンジンはもうつくってなく、違う型のエンジンななっている、やはりメッキがはがれてしまったのかと思わせざるおえない。
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